競輪って八百長があるの?誤解を招きやすい不文律について徹底解説します

競輪界の不文律・競輪道の誤解を解消

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競輪予想には、他の公営ギャンブルにはない「ライン」と呼ばれる選手間の協力関係があり、その分予想もおもしろくなるのですが…
その複雑さが却って誤解を招くことも多く、競輪をあまり見ない方には「競輪って八百長があるの?」という印象を持たれることもあるようです。

そこで今回、八百長と疑われがちな競輪界の不文律や、競輪道と呼ばれる選手間の作法、またそれらが競輪のレースにもたらす影響についてご紹介します。

明らかな八百長は「敢闘の義務」に反して失格に

そもそも競輪の競技規則では、すべての選手に「敢闘の義務」があり、「勝利を得る意志をもって全力を尽くして競争しなければならない」と定められています。

勝機のないロングスパートや過度のけん制、特別な理由のない競争の放棄などを行うと、この義務に反したと見なされて失格を受けることがあるんです。

これからご紹介するような、一見不自然にも思える取り決めや役割分担についても、各選手が勝利のために必要だと判断した上で行われている、という点を踏まえる必要がありますね。

番手有利な「ライン」はなぜ組まれる?

競輪は個人競技ですが、たいていの場合各選手が2~4車からなる「ライン」を形成して共闘します。

一般的に、先頭でない選手は別のラインが前に行くのを防ぐ役割を担うものの、先頭の選手と違って空気の抵抗を受けないために体力を残しやすく、とくに番手と呼ばれる前から2番目の選手が際立って有利、と言われることが多いようです。

またそういった有利不利を踏まえた番手以降の選手が「ぎりぎりまで先行の選手を残すのが勤め」などと発言することがあるため、そのあたりも「自分の勝利よりも『他の何か』を優先している」という印象を与える一因になっているかもしれません。

トップクラスのレースだと、先行も番手もこなせる選手同士の定番ラインが、日によって前後を変えたりするケースもあり、一種の「貸し借り」と見なされることがありますね。

こういった取り決めは、手加減や八百長というよりもむしろ、ラインの形成を円滑にし、ライン全体の勝率を上げるための方策であることがほとんど。

伝統的な9車立てのレースでは、誰かとラインを組めるだけで単騎の選手よりも明確に有利になるため、一見自身の勝利に直結しなさそうな取り決めでも、ラインを組む有利が取り決めの不利を上回るならば、それは個人の勝率を上げるための戦略だと解釈できます。

また番手の選手が有利とはいっても、レースの展開次第では番手選手が着外となったものの先頭の選手が確定板に残り、レース後「番手選手の優位を作れなかった」とコメントするようなケースもしばしばあるもの。

先頭と番手の差は、観客がイメージするほど大きなものではないのかもしれませんね。

見るからに勝負を捨てている選手がいる?

さて、競輪レースで八百長が疑われてしまうような不自然な展開としては、他にも「カマシた選手が不発だったとき、明らかに戦意を喪失して最下位に転落する」というケースがあります。

このふるまいも、いわゆる「競輪道」の一つとして論じられることが多いものですが、その選手の車券を勝ったファンからすれば、途中でレースを捨てるような動きはどうしても疑わしく映るものです。

さきほどご紹介した「敢闘の義務」に関するルールでも、暴走した結果勝機を逸して、先頭から5秒以上遅れるような走りをした選手は失格になりうる、と基準が示されています。

しかし、勝利を目指してスパートをかけ、それが結果として不発に終わったとなれば話は別

敢闘の義務に関する規定は「勝利を得る意志」について規定しているものの、勝利が不可能な場合に着順を上げるよう務める義務までは記載していませんから、そのような状況に陥った選手が、事故などを防ぐために後位に下がることについては一定の合理性があります。

記念競走や特別競輪で、予選で勝ち目がなくなったS級の自力選手が、敗者戦に出走して得点が下がるのを避けるため、途中帰郷の対象となる順位まで後退するような場面もしばしば見られますね。

レースを予想する側としては、積極的な自力選手を軸で買う場合に3着の目を切る、などの対策が必要になりそうです。

「番手を譲る」ってどういうこと?

さて、ラインの先頭と番手の関係についてはなんとなく分かりましたが、3番手以降に関してはまだまだ一見不自然な取り決めが見られるもの。

たとえば3番手の選手が「自分の方が得点が下だから番手を譲った」などとコメントするのを聞いた方もいるかもしれません。

これも先ほど紹介したような「ラインを円滑に組むための取り決め」の一つなのですが、この不文律には競輪という競技自体が持つ特性も関連してきます。

競輪のレースをいくつか見れば分かることですが、例えば他の選手と比べて競争得点が10点離れた選手がいればたいていの場合その選手が勝ちますし、S級S班の選手はS級1班の選手と比べて明らかに勝率が抜けているもの。

他の多くの公営ギャンブルと異なり、競輪は実力の差がなかなか覆らない、という傾向があるんです。

ならばラインの中でむやみに番手を競ることは避け、ライン全体の勝率に寄与したほうが自分の勝率も上がるだろう、という判断があり得るわけですね。

ファンのためになる取り決めもあるんです

さて、ここまでは選手同士の取り決めについてお話ししてきましたが、競輪では選手とファンの間にもしばしば不文律があるもの。

レースに部外者の意志が絡む、と言えばいかにも八百長のようですが、これはむしろファンが車券を的中させやすくするために選手が守るべきルール、という側面の強いものです。

例えば、先ほど紹介したような「先行選手が不発に終わって着外に沈む」というパターンですが、これを大本命の選手が行うとかなりのひんしゅくを買うことになります。

とくに番手選手を利する意図が明確だった場合には、ファンのみならず競争施行者から注意を受ける場合もあるようです。

もちろんそういった大勝負は、ほとんどの場合自身の勝利につながると信じて行われるわけですが、格上の選手にはもっと盤石な勝ち方が求められている、というわけですね。

またレース本番で、競争前の試走(顔見せ)や事前のコメントと異なる戦略を取ることも、競輪ファンにはあまり歓迎されません。

顔見せやコメントはファンにとって貴重な情報源ですから、その信頼を揺るがすような行為は避けるべきだ、というわけです。

競輪ファンの間では、こういった不文律自体よりも、それを破る行為が八百長だと疑われる場合もあるようですが、その不義理が敢闘の義務を果たすために行われるのだとすれば「八百長」と呼ぶのは難しいでしょう。

複雑な競輪予想を攻略するには?

ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

競輪で「八百長」と疑われがちなラインの取り決めや「競輪道」と呼ばれる不文律について解説させて頂きました。

一見不自然なレースにも、たいていきちんとした理由がある、と感じていただけたかと思いますが…
「八百長かそうでないかはともかく、そもそも予想が難しくなる取り決めが多すぎる!」と感じた方も多いかもしれませんね。

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